イベント案内

人形浄瑠璃 文楽 [主催]文楽協会 [後援]文化庁

平成20年3月7日(金) 昼の部  /  開場 13時00分 開演 13時30分 夜の部  /  開場 17時30分 開演 18時00分

人形浄瑠璃 文楽

太夫が語る情、心情を表現する三味線の音、そして、生きているかのような繊細な動きの人形遣いのそれぞれの芸は必見です。一生懸命に人を誠実に思う情愛を描いたものばかりの今回の初演目の三つは、感動の名作です。

[ 演目 ]
昼の部 「近頃河原の達引」四条河原の段・堀川猿回しの段・「義経千本桜」道行初音旅
夜の部 「伊達娘恋緋鹿子」火の見櫓の段・「生写朝顔話」明石船別れの段・宿屋の段 大井川の段・演目詳細 別添ちらし参照
[ 開催場所 ]

iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール
[ チケット料金 ]
A席 4,000円 B席 3,000円  emo会員価格 : A席 3,600円 B席 2,700円
[ チケット発売 ]
平成19年12月8日(土)10時より  emo会員向け先行発売日 : 平成19年12月1日(土)
[ チケット取扱い ]
iichiko総合文化センター1Fインフォメーション
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード380-985)
ローソンチケット 0570-084-008 (Lコード88625)
[ 主催・問合せ ]
財団法人大分県文化スポーツ振興財団 (TEL097-533-4004)
注意事項 : 未就学児の入場はお断りしております。
託児サービス有(要予約。満1歳児から未就学児まで。 有料:2,100円/人 3月3日(月)17時申込締切)

[ 後援 ]
OAB 大分朝日放送
義経千本桜 道行初音旅 静御前 竹本文字久大夫 静御前 吉田清三郎 狐忠信 豊竹咲甫大夫 狐忠信 吉田清五郎 ツレ 竹本相子大夫 竹本文字栄大夫 鶴澤清二郎 鶴澤清丈 豊澤龍爾 鶴澤清公堀川猿廻しの段 前 竹本伊達大夫 稽古娘おつる 桐竹紋吉 鶴澤寛治 与次郎の母 桐竹紋豊 ツレ 鶴澤寛太郎 猿廻し与次郎 吉田玉女 娘おしゅん 吉田文雀 切 豊竹嶋大夫 竹澤宗助 井筒屋伝兵衛 吉田和生 ツレ 鶴澤清丈解説 近頃河原の達引 四条河原の段  竹本文字久大夫 横溝官左衛門 桐竹亀次 鶴澤清二郎 仲買勘蔵 吉田和右 井筒屋伝兵衛 吉田和生 廻しの久八 吉田勘緑 駕篭屋 大ぜい人形浄瑠璃 文楽 出演者 昼の部
宿屋の段 明石の船頭 吉田玉誉 豊竹咲大夫 戎屋徳右衛門 吉田玉輝 鶴澤清介 岩代多喜太 吉田玉志 琴 鶴澤清公 下女お鍋 桐竹紋臣 奴関助 吉田幸助 大井川の段 大船の船頭 大ぜい 竹本三輪大夫 近習 大ぜい 野澤喜一郎 奴 大ぜい 川越人足 大ぜい生写朝顔話 明石船別れの段 竹本千歳大夫 宮城阿曽次郎後に 野澤錦糸 駒沢次郎左衛門 吉田玉女 鶴澤清公 秋月娘深雪後に 朝顔 吉田和生解説 伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段 豊竹睦大夫 娘お七 吉田文司 ツレ 豊竹靖大夫 下女お杉 吉田玉翔 野澤喜一郎 武兵衛 吉田玉勢  豊澤龍爾 丁稚弥作 吉田文哉 鶴澤寛太郎 木戸番 大ぜい人形浄瑠璃 文楽 出演者 夜の部

近頃河原の達引
四条河原の段・堀川猿回しの段

貧しくとも、病身の老母や苦境にある妹を精一杯思いやる猿回し―京都を舞台とした三巻の世話物で、天明二(1782)年に江戸で上演されていますが、作者も初演も確かなことはわかりません。「四条河原」と、誠実な人々の情愛が胸を打つ「堀川猿回し」は中之巻に当たります。 猿回しの与次郎が、老母とともに心配しているのは、廓勤めの妹おしゅんのこと。深い仲の伝兵衛が四条河原で人を殺し、行方をくらました関係で、密かに廓から実家に戻されているのですが、伝兵衛と心中などしないかと、親子は気が気でなく、おしゅんに伝兵衛宛の絶縁状を書かせました。文字の読めない兄と目の見えない母は、その夜訪れた伝兵衛が手紙を読むのを聞いて初めて、それが遺書だと気づき、驚くばかり。けれども、愛する人を決して見捨てまいとする娘の心に打たれた母は、二人が少しでも生きながらえることを願いながら、娘を伝兵衛に託し、兄も、めでたい猿回しで二人を送り出すのでした。

義経千本桜
道行初音旅

平家滅亡後、兄源頼朝に追われ吉野に身を隠した義経。その愛妾静御前が、忠臣佐藤忠信(その正体は・・・?)に伴われ京から吉野へと旅をする、満開の桜を背景とした華麗な道行です。浄瑠璃の三大傑作のひとつ、延亨四(1747)年に竹本座で初演された竹田出雲・三好松洛・並木千柳合作の五段の時代物で、道行は四段目に当たります。太夫・三味線の掛け合いの華やかな演奏、静が忠信に扇を投げ渡す豪快な演出等々、見る者を引きつけてやまない、悲劇とはまた違った文楽の醍醐味を味わっていただけます。

伊達娘恋緋鹿子
火の見櫓の段

火災時に避難所となった寺の男に会いたいばかりに放火し、火刑に処せられた八百屋お七―伊原西鶴の『好色五人女』で有名ですが、本作のお七は、切腹を目前にした恋人を救うため、いたずらに打つと厳しく罰せられた火の見櫓の半鐘を打ち鳴らし、夜間は閉ざされ通行禁止だった町の門を開かせます。菅専助ほか合作、北堀江市の側の芝居で安永二(1773)年に初演された八段の世話物で、六段目の終わりのこの部分だけが、しばしば上演されています。人形遣いの姿もない舞台の上で、降りしきる雪の中、お七ひとりが罪をいとわず、恋心を胸に火の見櫓を上って行きます。

生写朝顔話
明石船別れの段・宿屋の段・大井川の段

近松徳叟の遺稿となった、司馬芝叟の長話『蕣』等による五段の時代物をもとに、天保三(1832)年、稲荷境内の芝居で初演されました。心ならずも離れ離れとなる恋人たちを描いた、「船別れ」(二段目)と最も有名な「宿屋」「大井川」(四段目)を上演いたします。
宇治で偶然に出会い一目で恋に落ちた、安芸の武家の娘深雪と山口・大内家中の阿曽次郎。しかし、阿曽次郎は重大な役目のために故郷へ戻り、深雪も両親と国へ帰ることに・・・。明石の浦で思いがけず再会したのも束の間、再び恋人と別れ別れになった深雪はやがて家を出て、鎌倉へ向かった阿曽次郎を追って流浪し、悲しみのあまり失明、阿曽次郎が書き与えた「朝顔の唱歌」を歌い聞かせて露命を繋ぐ有様でした。この姿を東海道・島田の宿で見つけたのが、山口へ戻る阿曽次郎。恋人の惨状に胸を痛めながらも、役目上名乗れぬまま出立し、大井川を渡ります。これを知った深雪は、雨の中急いで後を追ったものの、増水のため川止め。恋しい人のそばにいながら気づくことのできない身を嘆き、川に身投げしようとしまいますが、阿曽次郎の残した薬で視力が回復し、希望を取り戻すのでした。

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