- ■演奏項目
- ベートーヴェン(Ludwig V. Beethoven)
- ◆ソナタ第8番 ハ短調「悲愴」作品13
Sonata No.8 C minor “Pathetique” op.13 - ◆ソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」作品27-2
Sonata No.14 C sharp-minor “Moonlight” op.27-2 - ◆ソナタ第17番 ニ短調「テンペスト」作品31-2
Sonata No.17 D minor “Tempest” op.31-2 - ◆ソナタ第23番 ヘ短調「熱情」作品57
Sonata F minor “Appassionate” op.57
ゲルハルト・オピッツはドイツ・ピアノの正統派を代表する演奏家として国際的にその名を知られている。音楽解釈におけるこの楽派の流れは、オピッツ自身の師である巨匠ウィルヘルム・ケンプに繋がり、そしてその源流は、リストやベートーヴェンにまで直接遡る。
ドイツ、バイエルン州の生まれ。5歳のときにピアノを始め、11歳で早くも公式の場でモーツァルトのニ短調協奏曲を演奏した。その際にシュトゥットガルト国立音楽大学の教授であったポール・バックに見いだされ、1973年ミュンヘンに移り住むまで彼の元で研鑽を積む。
1973年、ウィルヘルム・ケンプと出会い教えを受けるようになった彼は、ケンプから主にベートーヴェンのソナタと協奏曲について学んだ。師のケンプは、自身の解釈との著しい相似性に感服し、彼の遺志により、オピッツは後継者としてその音楽的伝統を引き継ぐこととなった。
1977年、第2回アルトゥール・ルービンシュタイン国際コンクール第1位優勝。この優勝により、一躍世界的に脚光を浴びる。翌年には名門ドイツ・グラモフォンより最初のレコードをリリース。1981年、ミュンヘン国立音楽大学開校以来の最も若い正教授に就任した。
これまでに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめ、バイエルン放送交響楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、ボストン交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団、ピッツバーグ交響楽団等世界の主要オーケストラと共演。カルロ・マリア・ジュリーニ、リッカルド・ムーティ、ロリン・マゼール、ズビン・メータ、コリン・デイヴィス、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ホルスト・シュタイン、ネヴィル・マリナー、ヘルベルト・ブロムシュテット、ディミトリー・キタエンコ、ガーリー・ベルティーニ等の指揮者と共演している。近年は、ムーティの信頼厚く、各地で共演を重ねており、2006年6月には、ウィーンの楽友協会大ホールでバイエルン放送交響楽団と、2007年には、ニューヨーク・フィルハーモニック定期で共演して、大絶賛を浴びた。
バッハからブーレーズまで幅広いレパートリーを持つが、特にシューベルト、ベートーヴェン、モーツァルト、バッハ、グリーグ、ブラームスのピアノ作品を重要なレパートリーとしている。とりわけベートーヴェンとブラームスに関しては、世界最高の演奏家のひとりとして高く評価されており、世界各国で、ベートーヴェンおよびブラームスの全曲演奏会をたびたび行っている。
これまでに発売されたCDは既に三十数枚を超え、過去10年間BMG/RCAと専属契約を結んで数々のレコーディングを行った。その中には、ベスト・セラーとなったブラームスのピアノ曲全作品集、コリン・デイヴィス指揮バイエルン放送交響楽団とのブラームスおよびウェーバーのピアノ協奏曲集、グリーグのピアノ曲全作品集、マレク・ヤノフスキー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とのベートーヴェンのピアノ協奏曲集がある。2005年には、ベートーヴェンのソナタ全32曲の収録を終え、日本でも全曲アルバムがリリースされた。
日本では1994年、NHKテレビのゴールデン・タイムで通算7時間に渡って放映されたベートーヴェン・ソナタ集の演奏およびレッスンが、爆発的人気を呼んだ。2005~8年にわたり東京にて開催されている「ベートーヴェン・ソナタ全曲演奏会」は、彼自身日本で初の試みであり、回を重ねるごとに各方面で大きな反響を獲得している。親日派でもあり、日本で最も人気のあるピアニストの一人である。
【備考】
・開演中の客席へのご入場を制限いたします。お早めにご来場ください。
・一度購入されたチケットの払い戻し、交換はできません。
・未就学児のご入場はお断りしております。就学児(小学校1年)より有料となり、チケットが必要となります。
・託児サービスをご利用ください。(要予約。満一歳児から未就学児対象。有料:2100円/お一人様【税込】12月1日(月)17時までに主催者へ直接お申し込みください。
・車椅子席のご予約、お問い合わせは主催者へ直接お申し込みください。
・曲目等公演の内容は、やむを得ない事情により変更になる場合があります。