- [ 公演名 ]
- 人形浄瑠璃文楽
- [ 演目 ]
昼の部
「卅三間堂棟由来」平太郎住家より木遣音頭の段
「本朝廿四孝」十種香の段・奥庭狐火の段夜の部
「絵本太功記」夕顔棚の段・尼ケ崎の段
「日高川入相花王」渡し場の段
- [ 開催日時 ]
- 平成22年3月4日(木)
昼の部 13時30分開演(開場30分前)
夜の部 18時00分開演(開場30分前)
- [ 会場 ]
- [ 主な出演 ]
- 豊竹咲大夫、竹澤団七、吉田文雀(人間国宝)
- [ 入場料 ]
- 一般 : A席 4,000円 B席 2,000円 C席 1,000円
emo会員価格 : A席 3,600円 B席 1,800円 C席 900円
- iichiko総合文化センター インフォメーション(1階)
チケットぴあ (Pコード399-525) 予約電話番号 0570-02-9999
ローソンチケット (Lコード85980) 予約電話番号 0570-084-008
車椅子席ご利用の方は、直接財団大分県文化スポーツ振興財団へご連絡ください。
- [ チケット発売 ]
- 一般 :平成21年12月12日(土) emo倶楽部 : 平成21年12月5日(土)
- [ 備考 ]
- 未就学児のご入場をお断りしております。
託児サービス有(要予約。満1歳児から未就学児まで。有料:2,100円/人。2月26日(金)17時申込締切)
- [ 主催・問合せ ]
- (財)大分県文化スポーツ振興財団
大分市高砂町2番33号OASISひろば21内 TEL 097−533−4004
卅三間堂棟由来 平太郎住家より
木遣音頭の段
後白河法皇が建立し、正月の通し矢で有名な京都・三十三間堂。その棟木の由来とは・・・。
紀伊の山奥でかつて梛(なぎ)の木と夫婦であった柳の大木、その精が女性の姿になって、人間に生まれ変わった夫と再会、子供にも恵まれ幸せに暮らしていましたが、柳の木は三十三間堂の棟木として切り倒されることに―。正体を明かし、家族との別れを悲しみながら姿を消す柳の精。
人間でなかろうと大切な妻を失った夫の嘆き。柳は、夫が木遣り音頭を唄う中、母を慕う幼子に曳かれて行く・・・という不思議な物語ですが、突然愛しい者と別れなければならない悲劇は、いつの世にでも起こり得ることでしょう。
宝暦10年(1760年)、豊竹座(大阪)初演。若竹笛躬ほか合作の五段の時代物『祇園女御九重錦(ぎおんにょうごここのえにしき)』の三段目で、初演からおよそ60年後に現行の外題で上演されるようになりました。
本朝廿四孝
十種香の段・奥庭狐火の段
戦国時代、対立する武田・長尾(上杉)両家の和睦のため許婚した勝頼と八重垣姫。その後、勝頼が切腹し、毎日悲願に暮れる姫。ところが、勝頼が生きていたとわかり、姫は大喜び。しかし、それも束の間、勝頼のもとに討手が遣わされ・・・。
この危機を何としても勝頼に知らせ、命を救いたい―諏訪明神に祈る姫。やがて明神の使いである白狐が現れ、その力を借りて姫は勝頼のもとへ急ぎます。
明和三年(1766年)、竹本座(大阪)初演。近松半二ほか合作の五段の時代物で、信州・諏訪湖を舞台とする四段目から、優美さに圧倒される「十種香」と、それに続く、恋人の命を救おうとする女性の激しい思いを幻想的に描き、また人形の早替わりなど見どころにあふれた、美しく躍動的な舞台をお届けいたします。
絵本太功記
夕顔棚の段・尼ケ崎の段
明智光秀が、本能寺で織田信長を襲ったのは1582年6月2日、そして、羽柴(豊臣)秀吉との山崎の戦で敗れ、逃走中に殺されたのが6月13日。これらの史実を題材とし、発端に6月1日から13日までの1日を1段とする十三段が続く時代物で、近松柳ほかが合作、寛政11年(1799年)、若太夫芝居(大阪)で初演されました。文楽の代表的な演目である十段目を上演いたします。
暴虐な春長(信長)を天下のために討った光秀。しかし、光秀の母は主殺しを許せず、息子のもとを去って尼ケ崎へ。その近くで光秀と久吉(秀吉)の軍勢が戦う6月10日、光秀の息子十次郎は許嫁の初菊を残して出陣。母の家で休む旅僧を久吉と見抜き、命を狙う光秀。これに気づいた母は、わざと息子の手にかかり、これも主殺しの報いだと、光秀を非難。そこへ、味方の敗北を告げる瀕死の十次郎が・・・。
自身の行ないが、家族に理解されないばかりか、母を死なせ、息子夫婦の将来をも失わせてしまうことになった光秀の苦悩を、文楽ならではの豪快さで描きます。
日高川入相花王
渡し場の段
題材は、紀州・道成寺の安珍・清姫の物語。恋しい安珍が女を連れて逃走−後を追う清姫。安珍の渡った日高川に到着したものの、船頭は、安珍の言いつけを守り、姫を向こう岸へ渡そうとはしません。
恋しさと悲しさに泣き伏す姫。しかしやがて、怒りに燃え、角のある恐ろしい大蛇に変身した姫は、川に飛び込むのでした。大蛇と姫の人形が瞬時に入れ替わりながら荒れ狂う大波の中を泳ぐ、動きの激しさ、そして三味線の合奏の力強さが、姫の激情を表現します。
なお、この段の成立について確かなことはわからず、外題は、竹田小出雲(三代)・近松半二ほか合作の五段の時代物(竹本座・1759年)です。