大分市立吉野中学校
初めて大分市内でのおでかけクラシックコンサートだったので、これまでの雰囲気ときっと変わるんだろうとドキドキしながら向かいました。反応がなかったら、聴いてくれなかったら、と実は不安でいっぱいでした。
コンサートでは「私とヴァイオリン」をテーマに、ヴァイオリンの魅力や私が思うヴァイオリンの好きなところ、これからどうやって楽器と向き合っていくかという普段の演奏会ではあまりお客さんに伝えることのない部分をあえて掘り下げながら伝えようと思っています。
到着すると吉野中学校は「梅とホタルに優しい学校」のスローガンの通り、すごく素敵な環境にありました。元々はたくさんの生徒が登校していたそうですが、だんだん生徒数が減少してしまったとのお話を伺いました。今通っている子どもたちはみんな純朴で素直な反応をする自慢の生徒たちですと先生がにこにこで伝えてくださり少し緊張がほどけました。

生徒のみなさんはヴァイオリンそのものは見たことがある、音も聴いたことがあるという子が多かったのですが、知らないことでも楽しめるように前半はクイズの中で楽器そのものの作り方、小さい子用の分数楽器が存在することや特殊奏法について少し触れてみました。目で見ても楽しめるように、前回のおでかけクラシックコンサートから本物の分数楽器と同じ大きさのダンボールを使ったダンボールヴァイオリンを制作し、小道具として使用しています。そうすることで目で見ても楽しんでもらえて、すごく反応が良くきらきらと目を輝かせてくれました。
そして今回は本物に少しでも近づけられるように光沢のある糸を貼ってブラッシュアップさせてみました。中学生だったので分数楽器の存在を知っているかなと思ったのですが、他の楽器がそんなに大きさの種類がないため、ヴァイオリンも同じようにひとつだけと思っていたようでたくさん反応をしてくれて嬉しかったです。


後半は、私とヴァイオリンとの出会いから小学校・中学校時代の経験談に沿って話をして、私の思い出の曲や伝えたい曲を取り上げました。前半楽しく進行していた分、後半から雰囲気を変えたことで終始みんな姿勢が良く、すごく集中して話を聞いてくれていました。
素敵な学校で笑顔が素敵なみんなに出会えてすごく幸せでした。
これからもヴァイオリンと一緒にたくさんの人に出会いたいと思います。