2019年 11月20日

宇佐市立封戸小学校さんへお邪魔してきました♪

11月20日、宇佐市立封戸小学校にて、私にとって初めてのアウトリーチを行いました。

半年前、運良く合格したものの、その任務の重大さに、本当に自分に出来るのだろうかと不安な日が続きましたが、地域創造プロデューサーの児玉先生のアウトリーチ研修の際、「無理はしなくていいけれど、チェンバロの魅力をもっと自信を持って伝えて!」とご助言をいただき、私の実力と性格を見抜かれた上でのあたたかな激励と感じ、やるしかないという思いで準備を進めてきました。


ついに本番。
全校児童17人を前に、自分の事を少しでも身近に感じてもらえたらと思い、今は中津在住だけれど宇佐市の、駅館小学校を卒業している事を伝えました。
1曲目の演奏前にそれまで閉じていたチェンバロの蓋を開け、蓋に描かれている宇佐神宮の風景画を見せると、「わあ~!!」という声が沸き起こりました。
1曲目の演奏後、子どもたちに、「チェンバロは蓋に絵が描かれているものがとても多いんだよ。絵を見ながら音楽を聴いて、どんな気持ちになった?」と尋ねると、女の子が、「いい気持ち」と、にっこりした表情で言ってくれました。
また会の途中では、より深くチェンバロを知ってもらうために《チェンバロ体験コーナー》を行ったところ、感想として、「チェンバロっておしゃれな楽器だと思う」や、「鍵盤を押す途中で(弦と爪が)引っかかるのが分かった」という声が聞かれ、短時間の中でチェンバロの特徴や特性を、自分の感覚を働かせてしっかりと発見してくれました。


そして会が終わり、音楽室から楽器等を搬出しながら、この半年間、ずっと不安だったアウトリーチ初回を終えた事への、様々な思いが頭の中を巡っている中、予期せぬ嬉しい出来事がありました。
下校途中の小さな女の子が一人、私の方へ近寄り、手をそっと握ってくれたのです。
言葉は特に交わさなかったので、どうして手を握ってくれたのか理由ははっきりとは分かりませんが、女の子のおだやかな表情やその手のぬくもりに、ああ、思うように会を進める事は出来なかったけれど何か通じるものがあったのかな、来て良かったなと、暗くなりかけた気持ちがまた前向きになりました。

これから県内各地の会場にて、チェンバロやヴァージナルを前にした子どもたちの、輝く眼差しが見られるよう、精一杯音楽をおとどけしたいです。
この度のアウトリーチ活動に際して多くのご支援をいただいています、児玉先生をはじめ主催者の宇佐市立封戸小学校、そして、貴重な楽器や資料を快くご提供いただいています、久保田チェンバロ工房様とプランニングOGATA代表の緒方様に、心より感謝を申し上げます。